「PC いじりが趣味」とはいったい何?
ずいぶん長い間「PC いじりが趣味」というのが続いています。
ですが、人に「PC いじりが趣味」と言うと「?」という反応が返ってくることが多いです。
PC とは「何かをするためのもの」であって「それ自体で成立する趣味」とは思われないんだろうなと思ってます。
だから例えば「PC でインターネットをするのが趣味です」てのは理解が得られやすいようです。
一口に「PC いじりが趣味」と言っても人によって色々なタイプがあると思いますが、私の場合は「実現過程を楽しむ」タイプです。
これは、「PC を使って何かをする」ということにはあまり興味がなく、「PC を使って何かをできるようにする」ことにおもしろさ感じるということです。
一言でいってしまえば「手段が目的になっている」ということです。
例えば。。。
メールサーバを構築するという目的があったとします。
メールサーバは何にしよう?sendmail?postfix?qmail?
あれはこういう利点があるけどこれにはこんな利点もあるんだなぁとか調べます。
趣味なんですから、あえて全然知らないものを選択することもできます。リスク?んなもん関係ありません。
この時、おもしろいです。例えて言えば車好きな人が各社の車を比較しているようなものです。
インストールを始めます。
インストールにも様々な手順や事前に決めることがあるので、調べたり試行錯誤したりします。
全然うまくいかなくて「はまる」こともあります。
うまく動いた瞬間には達成感にひたれます。
順調に動き始めたら「小ネタ」みたいなものを調べ始めます。
例えば、ログの集計とかいいですね。
そんなにメールの流量もないのに、あれこれ作ったり・調べたり・インストールしたりしてログ集計します。
昨今だとセキュリティ対策とかスパム対策とかもありますね。
スパムなんて滅多に届かないメールサーバなのに対策をとったあげく、スパムが来るのが待ち遠しくなったりします。
他にも、チューニングなんてのもあります。
大量メール配信に耐えうるようなチューニングを研究したりします。そんなにメールを出したり受けたりすることもないのに。
「小ネタ」さがしてネットを徘徊したりするのも楽しいですね。
もちろん、結果的にメールサーバも構築できているのですが、それは楽しんだ結果としてできているだけです。
これを説明するために。。。
結局は過程を楽しんでいるだけなのですが、それをこまごま説明すると長くなるので、最近は例えを使ったりして説明しています。
例えば「パズルが趣味」ってのは受け入れてもらえやすそうなので、それを使います。
- きっと「パズルが趣味」な人は完成したパズルを鑑賞するのが目的ではないでしょう。それだったら絵を買えばいいのですから。
- ということはきっと、「パズルを作る過程」が楽しいんじゃないですか?
- 私の「PC いじり」の趣味も同じです。過程を楽しんでいるんです。
- 「このピースがどこにはまるのだろう」と考えるのと「このソフトウェアを動かすにはどうすればいいのだろう」と考えるのって本質的にはそれほど変わらないのではないですか?
と、いう感じです。さらに、
- 興味を持てる対象が次から次にものすごいスピードで生まれてくる趣味の世界ってなかなかないですよ。
てのもあります。
趣味として成立するためにとても大事なことが1つ。
それは「嫌になったらやめられる」という点です。
これが仕事だとそうはいきません。「嫌になったからや~めた」ということは許されないことです。
さすがに「やめられなくなる」と好きな物でも嫌になることがあります。
例えば、さきほどのパズルの例えだと「今日中に、3000ピースのパズルを50個仕上げてくれ」という仕事になったら、さすがに嫌になるでしょう。
仕事で PC いじるのと趣味で PC いじるのは精神的に違う行為なのです。
だから、遅くまで仕事で PC いじってへとへとになって家に帰った後、PC の電源いれてまたいじってます。
先日、タクシーに乗った時に運転手さんが「休日に長距離ドライブを楽しんでいる」と言っていたことがあったのですが、とてもとても理解できる話です。
ですが、そこの折り合いがつかないと「趣味を仕事にするんじゃなかった。。。」という「もったいない」ことになってしまいます。
まぁ、なんだかんだ理屈こねても。。。
趣味が仕事にバリバリに役立ってしまっているのは間違いないです。
もっと昔の話だと、MS-DOS で、640KB のメインメモリをどこまで空けることができるか?ってので、EMS やら UMB やらに移すため、config.sys とか autoexec.bat を変えては再起動変えては再起動ってのをやっていたこともありました。
結局、これも仕事で役立ってしまいましたしねぇ。。。